ごきげんよう。
送別茶会では道具の拝見を行いました。学校体験やあかつき祭、初釜では時間の都合で拝見を省略していましたが、秋から客作法と拝見の稽古をしていたのでこの度実践しました。
薄茶器は早見征一の楽器蒔絵の中棗で、2020年のあかつき祭で使用したものと同じです。卒業生が1年生の時のあかつき祭以来ですが覚えていたでしょうか。笑
茶杓は修禅寺彫りの竹の茶杓で、鍵和田松琴によって「茶の湯をば心に染めて目にかけず 耳をひそめて聞くこともなし」と彫られています。この歌は利休百首の一つで、「茶の湯の真髄は見たり聞いたりして理解するものではなく、自分で実践して得るものである」という意味があります。卒業してあれこれ言われることも少なくなるけれど、今後は自ら求めて得て欲しいという思いから、顧問のものですが茶会で使わせていただきました。
掛軸は使用せず、昨年生徒会に申請して購入した桜の絵が描かれた色紙を使用しました。茶室から見えるお庭にも桜が舞っており、送別の茶会に相応しい場と掛物を用意することができました。
顧問 豊田